夏から秋にかけて旬のいちじく。「実りの秋」というように、秋は果物をはじめ様々な食材がより美味しくなる季節ですが、いちじくって食べたことがありますか?
スーパーなどでもたまに見かけるし、美容や健康にもいいと聞いたことはあるけれど、あまりなじみがなくてちょっと手を出しづらい・・・なんて思ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ですが、いちじくには「不老長寿の果物」と言われているほど栄養がバランスよく含まれており、特に女性の美容と健康に効果が高いといわれています。
また、いちじくは栄養が豊富なことから、妊婦さんのみならず、妊活中の女性にとっても効果抜群!
アンチエイジング効果や便秘解消効果なども期待できる、まさにスーパーフードなんです!
ここでは、『いちじくの素晴らしい栄養と驚きの効果効能について』ご紹介していきたいと思います。
それでは、まず、いちじくとはどのような果実であるのか見てみましょう。
Contents
いちじくとは? どこが原産地でいつ日本に来たの?
いちじくは、アラビア南部が原産地の果実です。
ギリシャ神話や旧約聖書にも登場することからも世界最古の栽培果樹ではないかと言われています。
日本には江戸時代初期にペルシャから中国経由で長崎に伝来しました。
当初は薬樹としてもたらされまれましたが、やがて生の果実を楽しむようになりました。
もともとは薬樹。ということは、いちじくはそもそも薬としてもたらされたのですね。
現代のように栄養分析などができなかった頃から、いちじくには栄養成分が豊富で体によい効果をもたらす、ひいては不老長寿に効くと経験からわかっていたのかもしれませんね。
いちじくに含まれる栄養成分は?
「いちじくには栄養成分が豊富に含まれる」といっても、具体的にはどのような栄養成分があって、どのような効果をもたらすかはやっぱりは気になりますよね。
いちじくに含まれる栄養成分のうち、主なもの8つをまとめてみました。
ペクチン
いちじくには水溶性食物繊維のペクチンを豊富に含んでいます。
ペクチンをはじめとした水溶性食物繊維は整腸作用に優れており、便に含まれる水分量を整え、下痢や便秘などを予防し改善してくれる効果が期待できます。
熟した実を一日2~3個食べると便秘解消効果が期待できます。
ただし、食べ過ぎてしまうと逆に下痢になってしまうので注意が必要です。
カリウム
いちじくにはカリウムも豊富に含まれています。
カリウムは身体の中にある過剰なナトリウムや水分を体外に排出する働きがあります。
ナトリウムは身体にとって必要な栄養素ですが、体内にあるナトリウム量が過剰になってしまうと、ナトリウム量を正常な濃度まで薄めようとする作用が働くため、血流量が増えてしまいます。その結果、手足などがむくみやすくなるほか、高血圧などの原因になってしまうことがあります。
そのため、身体にとって余分なナトリウムを排出することで血圧の上昇を抑えることができ、高血圧の予防も期待できます。
カリウムはそのナトリウムの排出を助けてくれます。
ミネラル
いちじくには、カルシウムや鉄分など、骨や血液の元となるミネラル成分がバランスよく含まれています。
これらのミネラルは、骨の成長や強化にとって必要であると同時に、鉄分不足で起こる鉄欠乏性貧血の予防・改善にも効果的です。
フィシンなどの消化酵素
いちじくにはフィシンというタンパク質分解酵素が含まれています。また、アミラーゼやリパーゼといった消化酵素も含まれており、糖質や脂質の消化も促してくれます
そのため、食後にいちじくをデザートとして食べることで胃や腸の負担を軽くしてくれます。
こってりとした肉料理の後などにいちじくを食べると、口当たりもよくさっぱりしそうですよね。また、お酒を飲んだ後にいちじくを食べると二日酔いにもなりにくいです。
アントシアニン
アントシアニンは赤ワインやブルーベリーに多く含まれるポリフェノールの一種で、いちじくの果皮や果肉の赤い部分に多く含まれています。
アントシアニンの抗酸化作用により活性酸素を抑制されるので、動脈硬化や生活習慣病を防ぐ効果が期待できます。
エラグ酸
エラグ酸はアントシアニン同様ポリフェノールの一種です。
エラグ酸もまた強い抗酸化作用をもち、またメラニン色素を抑える効果が期待できることから、シワやシミなどの予防効果が期待されます。
植物性エストロゲン
いちじくの種子部分には、女性ホルモンのエストロゲンと似た構造をもつ、植物性エストロゲンが豊富に含まれています。
この植物性エストロゲンには乱れたホルモンバランスを整える効果があるとされています。
ベストアルデヒド
いちじく独特の白い果汁に含まれる「ベストアルデヒド」には抗ガン作用があると言われています。
このベストアルデヒドについてはまだ研究中とのことですが、ガン細胞を麻痺させることでガンを抑制する効果が期待されています。
こんなにあった!妊活やアンチエイジングにオススメする4つの理由
便秘や肌荒れ、生理痛など気になる症状があっても、家事や仕事、子育てで毎日が忙しくて、自分のケアは後回し。その結果、悪化してしまい更にイライラが増してしまう、なんてこともありますよね。このように女性には身体の悩みが尽きないものです。
いちじくには栄養が豊富なことから、そのような女性の悩みを解消してくれる効果効能が期待できます。
便秘解消&予防効果
いちじくにはペクチンをはじめ、腸の働きを活発にする作用がある水溶性食物繊維を豊富に含むため、便秘解消&予防効果が期待できます。
また、便秘を改善することで血液中の悪玉コレステロール値が下がるため、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞といった血栓系の病気の予防、また血糖値も下げるためダイエットや糖尿病の予防にも効果があるとされています。
アンチエイジング効果
いちじくには、メラニン色素を抑えることができるエラグ酸をはじめ、アントシアニン、クロロゲン酸などのポリフェノール類を多く含んでいます。
これらは、身体の中の活性酸素の働きを抑え、細胞の老化を防いでくれるといわれています。
そのため、いちじくには、美白美肌効果やアンチエイジング効果も期待できます。
また、いちじくに含まれる水溶性食物繊維には腸の善玉菌を活性化して腸内環境を整える効果もあるので、その点からも肌荒れの改善、美肌効果も期待できます。
PMSや更年期障害などの婦人科系疾患
いちじくには、女性ホルモンであるエストロゲンによく似た成分が含まれているため、女性ホルモンのバランスが崩れることで起きる「PMS(月経前症候群)」「生理痛や生理不順」「更年期障害」などの緩和に効果が期待できます。
妊娠を希望する方、妊婦さんにも
いちじくに含まれる植物性エストロゲンは女性ホルモンのバランスを整え、妊娠しやすい身体に整えてくれます。また、いちじくには妊娠初期や妊活中にも積極的な摂取が推奨されている葉酸が豊富に含まれています。葉酸は胎児の脳や神経を作る大切な栄養素で、不足すると「二分脊椎症」などの先天性疾患を発症するリスクが高くなると言われているため、積極的に葉酸を摂取したいものです。
なお、産後もいちじくを食べると母乳の出がよくなると言われています。
ここまで効能について触れてきましたが、
ただし、いちじくもドライいちじくも食べ過ぎるとお腹がゆるくなりますので、あくまで適量を守って美味しくいただきましょう。
ケーキなどのスイーツに加工して食べるのは、食べ過ぎ防止の面からもオススメです。
いちじくのチーズケーキも美味しいですよ。
【秋のフルーツ】たっぷりいちじくのチーズケーキ
美容と健康を維持するためにも適量のいちじくを食べましょう!
様々な栄養素をバランスよく含み、多くの効果効能が期待されるいちじく。
古来より不老長寿の食べ物といわれ、世界でも重宝されるもの納得ですよね。
いちじくの旬は夏から秋にかけてなので、それ以外の季節にはより栄養成分がギュッと詰まった『ドライいちじく』を食べるのもいいですよね。
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