「冬至(とうじ)」というと、大半の人が「冬のことかなあ」と連想されるのではないでしょうか。
私の場合、冬至というとかぼちゃを食べる日というイメージがありますが、それと同時に寒い季節のことを指しているイメージもとても強いです。
実際のところ、具体的にいつ頃を指しているのでしょうか。冬至について色々知っていきましょう!
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冬至の意味や由来とは
冬至とは?
もともと当時とは「二十四節気」の中のひとつ。二十四節気とは一年を24に分け、その節目節目に季節を表す表現をつけたものです。
冬至は24ある節目のうち、22番目。最も寒い季節に差し掛かることを指しているとも言えますね。
冬至ってどんな日?
冬至は、その名の通り冬が一番深まる時期のことを指しています。一年の中で一番夜が長く昼が短い日であるこの日は、生命の終わる日だとされていました。そのような悪い意味を断ち切るため無病息災を願う日として、厄払いをするようになったのです。
反対にポジティブな意味合いとしてとらえると、冬至を境に昼の時間が長くなっていくともいえます。そのため昔の人々は、冬至を暦の始まり(=元旦)とし祝宴を行う風習があったのです。
なぜ昼の時間が短くなる?
冬至の日は昼が最も短い日という事は有名ですが、なぜそうなるのでしょう。
それは太陽の南中高度が低くなる(太陽が真南にきて最も高く上がった時の地平線との角度が最も小さくなる)ためです。太陽があまり高く上がらないので日が沈むのも早いというわけですね。実際の冬至の日の太陽の動きはこちらの動画で見ることができます。
冬至の日の太陽
2017年の冬至はいつ?
では、2017年の冬至は何月何日なのでしょうか。そもそも冬至の日付はどうやって決まっているのでしょうか。
2017年の冬至
2017年は12月22日が冬至です。なぜ”2017年は”という前置きがあるかというと、その年によって日程は変わるからなのです。おおよそ、12月22日ごろ、とはされていますが、12月21日の年もあれば22日の日もあります。
なぜ冬至の日にちが変わるのか
冬至の日付が変わる理由は、地球の公転周期が原因です。
公転周期とは地球が太陽の周りをまわるためにかかる時間のことで、この時間を1年(365日)としています。
しかしながらこの365日というのは厳密にいうと365日より少し長いのです。
冬至の日であるためには「太陽黄経が270°」という基準を満たしてなければいけません。この条件に当てはまる日が冬至という事になるわけですが、この公転周期が365日より少し長い分だけ少しづつ日にちがずれていって、冬至の日付を変える理由となっているのです。ただし、この公転周期の超過分は閏年を設けることによってリセットされているので、冬至の日程も一定期間内の中で毎年推移しているというわけです。
冬至と夏至の違いについて
冬至と一緒に是非覚えておきたいのが「夏至(げし)」です。これらの違いを知っていくとともに、冬至や夏至のこと、その違いについて知っておきましょう。
夏至とは?
夏至とは冬至の反対で、一年の間で昼の時間が最も長い日のことを言い、日程は6月21日前後です。日にちが定まっていないのは冬至のそれと同じ原因です。
夏至に昼の時間が最も長い原因は、太陽の南中高度が高くなる(太陽が真南にきて最も高く上がった時の地平線との角度が最も大きくなる)ためです。太陽が一年の中で最も高いところに上がるため、昼の時間が長くなるというわけなのです。
冬至と夏至の違い
冬至については、厄除けや元旦としての認識だけではなく、かぼちゃを食べたりお風呂にゆずを入れて入ったりするなど多くの習慣が見受けられますが、実は夏至には冬至ほど目立った風習がありません。これはなぜかというと、夏至の季節には日本では田植えがとても忙しく、イベントごとにあまり注力できなかったからです。
強いて挙げるならば、大阪近郊で見られる夏至の風習で「半夏(はんげ)」というものがあります。これは夏至から翌11日までにタコを食べるという習慣で、この習慣の理由にも田植えが大きく関係しています。タコの足のように、田植えした稲の根が田んぼに根付きますように、という意味が込められているのです。
夏至の時期は日本人にとって仕事以上に重きを置くべき何かはなかったのかもしれませんね。
冬至の意味、夏至との違い
冬至と夏至を比べてみるとそれぞれの気候の特徴や違いがわかって、よりそれぞれの季節を楽しめるようになったのではないでしょうか。
特に冬至はその特性上どんよりしたり暗くなったりしがちな季節ですが、それを乗り越えるために古くから色々な風習が根付いてきました。これらの風習を楽しみながらその時の季節を味わう事ができることこそ、四季がある日本の喜びの一つであるといえます。ぜひ寒さに負けず冬至を楽しんでくださいね。
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