これは1年を24等分し、その変わり目に名称を付けた季節の表現です。なかなか聞きなじみのない表現ですが、実は私たちの生活に根ざしています。というのも、カレンダーなどでよく目にする「春分」や「秋分」は、二十四節気のうちのひとつなのです。
二十四節気では、春夏秋冬という四季よりもさらに季節が細分化されていているからこそ、その時その時の季節を正確に表現することができます。
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霜降の候の意味や由来や時期について
霜降の候の意味や由来
霜降は、四季でいうと秋の分類になりますが、特に冬に入る直前の時期を示しています。霜降の一つ前は寒露(かんろ)で、そのもうひとつ前が耳なじみのある秋分です。
霜降の名前にはその季節の状況が起因しています。この時期にさしかかると、草木に露がしたたり始める秋からさらに季節が進み、朝夜など冷え込んだ時には「霜」が「降」り始める頃。まさに冬の一歩手前といえるでしょう。
霜降の時期
二十四節気はそれぞれの区切りの日にちは決まっているわけではなく、都市によって若干ではありますが変化します。2018年の霜降は10月23日です。
霜降の候の使い方と例文
霜降の候の使い方
二十四節気はさまざまな場面で用いられますが、特に手紙を書く際の冒頭での季節のあいさつに用いられることが多いです。季節にちなんだ文言を使った挨拶を文頭にしたためるだけで、礼儀正しい手紙になります。さらに、その時候のさまと自分の心情を伝えられるだけではなく、相手のそれも伺うきっかけになります。
霜降は冬の一歩手前なので、「霜降の候」という言葉の後にはだんだん寒くなってきたということや、いよいよ冬を迎える頃になってきたというような、季節感のある文言を続けましょう。そのあとに、さらに手紙を送る相手方のことを伺う言葉を続けると、文頭のあいさつをまとまりよく終えることができます。
霜降の候の例文1
オーソドックスな例文は、下記のようなものがあります。
『霜降の候、寒い日が続いておりますがお元気でいらっしゃいますでしょうか。』
霜降の候の例文2
「寒い」という表現の逆手をとって「温かい」という表現を使うと、このようになります。
『霜降の候、温かい食べ物がおいしい季節になってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。』
霜降の候の例文3
相手方のご様子伺いについてですが、上記のような例のほかにも相手の趣味や好きな物事を盛り込むと、より相手のことを考えていることが伝わる文章になります。
『霜降の候、草木の霜を目に致しますと(相手方のお名前)と出会った頃の思い出が鮮やかに蘇ります。』
季節の文言を含んだあいさつ文は書き手・読み手によって多種多様な表現が生まれます。セオリーにとらわれることなく、色々な視点であいさつ文を考えてみましょう。
霜降の時期の食べ物や行事とは
霜降の時期の食べ物
何物にも恵まれる秋。霜降の候は収穫の時期を終え色々な食べ物がおいしい季節です。
さつまいも
秋の味覚の代表格といっても過言でない食材ですよね。ふかしても良し、ゆでても良し。ポテトサラダにいれてもおいしいです。
さんま
この時期にとれるさんまは脂ものっておいしい季節です。旬の食材なので焼くだけではなくお刺身でもとてもおいしく食べられます。
柿
秋のフルーツといえば柿を一番に思い浮かべる方も多いことかと思います。そのまま食べるほかに、リンゴの代わりにサラダに入れてもおいしく食べられます。
霜降の時期の行事
霜降の候で是非知っておきたい行事は「十三夜(じゅうさんや)」です。
この日は十五夜に続いて月が美しい日とされていますので、是非お月見を楽しんでみてください。十三夜も毎年日にちが違っており、2018年は10月21日です。
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秋の恵みを心から堪能しよう
いよいよ秋が深まる季節である霜降は、寒さが厳しくなる冬に入る一歩手前の穏やかな季節と言えます。山は紅葉で色づき美しく、食べ物もとてもおいしい時期ですので、日本ならではの季節の移ろいを心ゆくまで堪能してください。気候もとても過ごしやすいので、物事がはかどる季節でもあります。スポーツや読書・芸術など、何かに打ち込んでみるのもおすすめですし、過ごしやすいこの時期に旅行に出かけるのも良いでしょう。
四季の移ろいを色濃く感じられるこの季節、五感をフル活用して自然を味わえると良いですね。
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