勤労感謝の日とは新嘗祭のこと?意味・由来と2017年のイベント情報

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勤労感謝の日というと、働く人たちに「いつも一生懸命働いてくれてありがとう」という意味だと捉えていることが多いですよね。私もつい最近までそう思っていて、両親に「いつもありがとう」とお礼を言っていたものです。
しかし、勤労感謝の日が”働いてくれている人に感謝をする日”という認識…実は間違っていたのです!
本来の勤労感謝の日はどういう意味を持っているのでしょうか。

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勤労感謝の日の意味や由来

image002-3-150x150 勤労感謝の日とは新嘗祭のこと?意味・由来と2017年のイベント情報

多くの人々が勘違いしやすい、勤労感謝の日の意味。祝日法という法律の中にはこう書いてあります。

「勤労をたつとび(尊び)、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」

なんだかとても難しいことが書いてあるように見えますね。早速わかりやすいように紐解いていきましょう。

 

「勤労を尊び」とは?

まず「勤労を尊ぶ」というのは、働いてくれている人を尊敬しなさいという意味ではなく、働けることに対して感謝をしなさい、という意味です。自分自身が健康に働けるエネルギーやスキルを持っていて、きちんと仕事に取り組むことができることに対する感謝なのです。

 

「生産性を祝い」とは?

次に「生産性を祝い」の文言についてですが、この言葉を正確に分かるためには日本の仕事の歴史について少し知っておかなければなりません。

日本は古(いにしえ)から、田畑を営み農作物を作って生活をする農業国家だったため、農作物が豊作であれば暮らしも豊かになり、あまり収穫できなければ生活も苦しいものでした。このことから、天皇陛下が国民を代表して五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願う「新嘗祭(にいなめさい、もしくはしんじょうさい)」という式典が行われていました。この新嘗祭が勤労感謝の日の由来となり、農作物が今年も収穫できたことへの感謝という意味で「生産性を祝い」という文言が書かれているのです。

現代の仕事は農業だけではありませんが、昔は農作物の豊作に感謝していたので、その名残が現在も残っているのです。

 

「国民たがいに感謝しあう」とは?

そして「国民たがいに感謝しあう」というのは、農作物が今年も収穫できた(現代の仕事事情でいえば、仕事を通して生活を営むことができた)ことを皆で感謝しあおう、という意味なのです。

 

以上のように、「仕事ができることに感謝をし、その成果を国民みんなで喜び合う日」ということが本来の勤労感謝の日の意味だといえます。

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2017年の勤労感謝の人行事・イベント

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さて、「生産性を祝い」の説明の際にも少し触れたように、勤労感謝の日と新嘗祭には深い関わりがあります。そして現在も、勤労感謝の日にどのようなイベントが行われているか調べてみると、下記のようなイベントが全国各地で行われているようです。

 

伊勢神宮(三重県)

伊勢神宮では新嘗祭が毎年勤労感謝の日に行われています。伊勢神宮では参拝時間が朝5時から夕方5時までと定められており(時期によって異なります)、祭典が行われていれる時間帯に行けば、参道から目にすることができます。

 

明治神宮(東京都)

明治神宮の新嘗祭では、10時から祭典「代々木の舞」の奉納があるほか、南神門において野菜でできた「宝船」や、廻廊において全国の特産物の展示などが行われています。一般の人にも開放されているので、食べ物でできた展示物を目にしてみるのも、収穫に感謝するきっかけになりますね。

 

春日神社(石川県)

この神社では、「青沼どぶろく祭り」という行事が行われます。この神社は関東地方で唯一濁り酒を造ってよいとされている神社なのです。青沼どぶろく祭り当日には参拝者へどぶろくが無料で振舞われます。さらに夜になると境内での演芸会もあるなど、盛りだくさんのイベントが用意されています。

 

勤労感謝の日と食べ物

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勤労感謝の日はもともと五穀豊穣を願う日がルーツになっています。そのため勤労感謝の日には、五穀である米・麦・粟(あわ)・豆・黍(きび)を食事に取り入れたいですね。最近では五穀米や十穀米なども手軽に手に入りますので、是非食卓にとりいれてみましょう。

また11月は食べ物もおいしい季節。きのこ類やさつまいも、栗などの旬の食材を取り入れて彩り豊かな食事を楽しみましょう。

そして最も重要なことは、食べ物に感謝をするということです。食事の際の当たり前のルールですが、食べる前にはきちんと手を合わせて「いただきます」、食べた後には「ごちそうさま」を言うようにしましょう。また、お箸の持ち方などの食事のルールも今一度見直すチャンスです。食べ物への感謝を今一度認識する良い機会になりますね!

 

正しいお箸の持ち方

 

感謝の日を忘れない一日を

以上のように、勤労感謝の日には仕事ができることに対する感謝の日という意味と、五穀豊穣(農作物の収穫)への感謝という二つの大きな意味合いがあります。どちらの意味においても、この日をきっかけに感謝の気持ちを再認識してみましょう。

冒頭で、「実は勤労感謝の日が”働いてくれている人に感謝をする日”」ではないと書きましたが、では感謝をしなくてもいいかというとそうではありません。家族を例にすると、両親が仕事ができて収入を得ることで日常生活が成り立っていることは紛れもない事実なのです。仕事は楽しいばかりではなく、大変な時も多いもの。勤労感謝の日の本来の意味を知ることで、より仕事をしている人に対する感謝の気持ちも芽生えてきますよね。

勤労感謝の日に対する正しい理解やイベントの参加などを通して、お互いがお互いに感謝しあう一日になるような勤労感謝の日を過ごしてみましょう!

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